Rock Mite 40の製作
Rock-Miteは米国のキットハウスであるSmall Wander Laboratorys(SWL)のトランシーバー組み立てキットで、40mバンド用(オリジナルは7.040MHz。略してRM40)と20mバンド用(14.060MHz)があります。送信部は水晶発振の2ステージで0.5W、受信部は水晶固定のダイレクトコンバージョンですが、アンテナ入力に水晶フィルタが入っているため、選択度も悪くありません。初心者にも簡単に組み立てられて失敗のほとんどないキットです。また、性能もそこそこよく、発売食後からJG1RVN加藤さんやJL1KRA中島さんがQRPプラザなどで宣伝しておられました。その後、JG1RVN加藤さんとJH1FCZ大久保さんのおかげで、RM40用の7.003MHz水晶が共同購入されました。私もこの水晶を入手できたことから、7003kHz用のRM40を作ってみました。
組み立ては簡単です。キットに附属の2枚ものの説明書(当然英語ですが)を見ただけでもすぐ組み立てることが出来ます。しかし、SWLのホームページからダウンロードできるSupplement
to Rock-Mite Instructionsも必ず読んだ方がいいと思います。組み立てる上でのヒントと、ちょっとした改造のポイントが紹介されています。私が製作で注意した点と施した改造などは以下の通りです。
次に、オリジナルの7040から7003への変更です。これらの改造は、JG1RVN加藤さんが実験して決められたものです。
基板を組み立てたところ。左手前に見えるオレンジ色のトリマは、C11を置き換えたもの。これで、7003kHzドンピシャに調整できる。
ピンク色のワイヤーの右側に、逆接続防止用に基板に立てたショットキーダイオードのアノード側のリード線が見える。
タカチのYM-100に組み込んだところ。電源SWはつけなかったので、外部電源の抜き差しでオンオフする。電源用ジャックはFT-817と同じ、極性統一2号にしてあるので、電源類は共用できる。
極性統一2号のプラグをつけた006P。
移動運用時は、これを抜き差ししてオンオフする。
9Vの場合、0.3W弱程度の出力となる。
自宅で試験運用中の様子。右手前に見える白っぽいプラケースは、FCZパッシブフィルタ(#163B)+NJM386S自作アンプ(小型スピーカー内蔵)。なお、NJM386Sというデバイスについては、使うに当たって色々とエピソードがあったのですが、詳しくは、自作プラーザの過去ログをご覧下さい。
さて、RM40ですが、思いの外感度は良く、また、アンテナトップに入れた水晶のフィルタ効果で、果てしなく離れた周波数の信号がQRMになることもないのでなかなか快適です。しかし、やや高音のノイズが気になりますので、隣接周波数のQRM対策も兼ねて、パッシブフィルタを使う場合が多いですね。
おもちゃのようなトランシーバーですが、思いの外沢山交信でき、交信するのが楽しいリグです。