JARL盛岡クラブ会報「Channel MORIOKA」2003年1月〜5月掲載
  **写真の説明は前ページをご参照ください**

カリブ海での運用記  JR7HAN/1 花野峰行

 地熱関係の仕事をしていますが、時々普通ではなかなか行けない場所への出張に当たる場合があります。今回は、2002年10月下旬から11月中旬にかけて、DX通信では難関のカリブ海方面への出張に当たりました。丁度時期も秋のDXシーズンです。週末や余暇には気晴らしに無線を楽しめないかと考えたところ、格好のレンタルシャックなどがありましたので、首尾よく無線が出来、盛クラの皆さんとも多数交信することが出来ました。今回の 総交信数は2,968(CW 2,692、SSB 276)でした。今回の運用に当たっては、当クラブのメンバーであるJR7FBR吉田さんからFT100Dをお借りし、JM7MFB大畑さんには面倒な役割であるQSLマネジャーをお引き受けいただきました。また、JA7JHT伊藤会長には、QSLデータの印刷にご協力いただきました。これら三人との交信にも成功しましたので、お礼の一つになったのかな、と思っている次第です。

 今回は、訪問順に、ドミニカ(J7)、グアデループ(FG)、セントキッツ・ネビス(V4)、セントルシア(J6)、トリニダード・トバゴ(9Y)に行きましたが、このうちFG、V4,J6で無線を楽しむことが出来ました。それでは、運用順に様子や結果などをご報告します。なお、記載した日時等は、特に注記のない場合は全て現地日時になります。


1.グアデループ(FG/JR7HAN/P:2002年10月29日〜31日)
 先ずはグアデループ(FG)です。FGは、マルチニク(FM)などと同様フランスの海外県であり、人口は約40万人です。フランス本土から直行便があるほか、米国からもプエルトリコのサンファン経由でアメリカン航空が乗り入れており、非常に多くの観光客でにぎわっています。ここには、カリブ海地域では唯一の地熱発電所がありますので、その見学をしました。

 しかし、ここはフランスです。英語は、空港以外全く通じません。発電所の所長とはアポの確認のため日本から一度電話で話しましたが、あまり英語はうまくありません。おまけに観光地でホテル代は予算をオーバーするくらいです(現地でうまく探せば手頃ないい宿は見つかるようなのですが、日本からでは容易に探せません)。そこで思いついたのが、昨年(?)JH7BZR岩淵さんが利用した、FG5BGジョルジェス氏のレンタルシャック(DXシャック)です。ジョルジェス氏は数学教師とのことですが、英語がペラペラとのことですし、レンタルシャックはホテル代わりにもなりますから一石二鳥です。そこで、この旨emailでジョルジェス氏に問い合わせたところ、シャックは丁度空いており、また発電所までのガイドもOKとの返事が来ました。

 10月29日のお昼少し前にグアデループの空港に降り立つと、ジョルジェス氏が迎えに来てくれていました。余談ですが、私は隣の島であるドミニカ(J7)から飛んできましたので、20人乗りのツインオッターでした。このような近距離便は、さながら田舎のバスのように島々の間を多数飛んでおり、大変便利です。このような近距離の航空会社は、私が利用したLIATのほか多数あるようです。ツインオッターは、車輪は出っぱなしで客室に与圧もない飛行機ですが、運用コストが安いとのことで、1時間程度までの近距離にはカリブではよく使われているようです。
  デハビランド・ツインオッター

 この日は移動だけですので、他に予定はありません。23日間で14フライトを乗り継ぐ長旅です。天候不良等で便が遅れたり、最悪の場合はその日に移動できない等の事態もあり得ますので、今回は移動日には他の予定は入れませんでした。実際、初っぱなのプエルトリコのサンファンからドミニカに飛んだ便は、天候不良でその日は着陸できずに結局サンファンに戻ってしまい、翌日飛び直してなんとか着陸できた、と言うことがありました(という事情で、結局15フライトになりました)。

 さて、彼の車で自宅まで運ばれ、先ずはお昼をごちそうになりました。主食代わりはブレッドフルーツ(パンの実?)と呼ばれるもので、丸い大きな実の皮をむいて茹でたものでしたが、ジャガイモを茹でたもののようで結構おいしかったです。彼のシャックの敷地内にも多数生えており、取って食べてもいいと言われましたが、そんな暇はありませんでした。後で考えると、他の島でも、レストラン等での食事で、大きなゆでたジャガイモが何度も出たような気がしましたが、あれはブレッドフルーツだったんでしょうね。

 彼のシャックの敷地には、このほかバナナや名前の分からない果物等が沢山生えていました。さすが南の島です。白身魚を煮たものも出ましたが、なかなかおいしかったです。

 食事の後、スーパーマーケットで食料の買い出しをし、別宅になっているレンタルシャックに連れていってもらいました。なお、多少の現地通貨(EURO)が必要かと思って空港で換金しましたが、この食料買い出しの一度だけでしたし、クレジットカードも使えましたので、結局EUROは余ってしまいました。レンタルシャックに入り浸るだけでしたら、あえてEUROを買う必要はなさそうです。
 
  FG5BGのレンタルシャック。周りは花やフルーツが一杯

さて、シャックに入り、QRVの準備です。ANTタワーは2本ありますが、30m高のタワー上のA3S(14/21/28 3エレ)は、ローテーターが故障のため東を向いたままになっており、JAとの通信には使えません。しょうがないので、C4XL(7/14/21/28各2エレ。18/24もチューナーで運用可)が乗っている18m高のクランクアップタワーを手廻しで引き上げましたが、疲れました。何せ気温が30℃で湿度はほぼ100%です。噴き出した汗が止まりません・・・ しかし、このタワーのローテーターも、私がANTをJA方向に向けた後動かなくなってしまいました。まぁ、私の場合被害は最小限に収まったと言えるのですが。なお、ローバンド用のANTは3.5メガと1.8メガ用のスローパーがあり、10メガの運用は3.5メガ用のスローパーを用いました。

 そうこうするうちに夕方になりました。JAの夜明けも近づいてきましたのでリグの準備です。今回は彼の自宅から、TS930SとFL2100Z、ANTチューナーを運んでもらいました。TS930Sは問題なく動きます。CWフィルターも入っており快適です。ところが、FL2100Zが変です。増幅器にはならずアッテネーターになってしまっています。ジョルジェスが前回使ったときは500W問題なく出ていたとのことでしたが、原因が分かりません。私の場合、何が何でもリニアがないと、と言う性格ではないので、とりあえずこれでヨシとして、100Wで運用を始めることにしました。結局リニアは最後までそのままで、最後まで100Wでの運用となりました。フランスは日本と相互運用協定がありますので、面倒な手続きは一切要りません。FG/JR7HAN/Pでただちに運用可能です。
 
   C-4XL。とってもよいアンテナ

当初の予定では21メガを中心に運用する予定でしたが、知人からのメイルで14メガがよさそうだとの情報があり、現地の17:30頃(JAの06:30頃。JAとの時差は今回運用した3カ国とも-13時間)から14メガCWでQRV開始しました。しばらくWと遊んでいましたが、JA3ALYを皮切りにJAとの交信が始まった後はJA指定で運用しました。生まれて初めてパイルアップをさばくことになりました。私はコンテストは好きでよくQRPでランニングをしますが、これほど一気に呼ばれたのは生まれて初めてです。パイルになってただちにup指定のスプリット運用に変えましたがコールを拾うのは結構大変でした。うれしい悲鳴を上げながらの運用になりましたが、JA7EU畑中さんやJA7MFL須藤さんなどクラブ員の方とも交信できました。須藤さんの200Wの信号は他のkW局に負けておらず大変強力で驚きました。やはりロケーションとANTが効きますね。

 ロギングは、仕事用に持参したPC(IBM X20)でZLOGを使いました。X20はパラレルやシリアルと言った、いわゆるレガシーポートはなくUSBしかありませんので、出発直前でしたが、USBIF4CWを入手してCWキーイングに対応できるようにしました。また、ヘッドセット(+マイク)は、ハイルのBM-10-4を以前QRPクラブ割引で入手してありましたので、これと自作の八重洲、ケンウッド用の接続コードを持参しました。


  FGでの運用風景。蚊が多いので、蚊取り線香を2本焚き(写真に見えるのはその片方)、
  ムヒS(PCの手前に写っている)を擦り込みながらの運用でした。

 また、これも出発直前でしたが、FT100用のアダプタも入手し、FT100でのSSB運用に備えました。ZLOG+USBIF4CW+BM-10-4の組合せは、SSBでは「無変換」キーが送信オンオフ用のPTT SWになりますので、フットSWを使うより楽で非常に便利でした。余談ですが、Windows版のZLOGでは、シリアルポートからもPTTのオンオフが出来ます。ご参考まで。
 PCキーイングと並列で使う手打ち用キーヤーはEDCのポケットキーヤー、パドルは超小型超軽量のBD2を持参しました。今回はあくまで仕事での出張ですので、無線関係の資機材は重量、かさともに必要最小限に押さえました。なお、JA7RHJ熊谷さんからのご忠告により、いざというときにリニアを直接オンオフできるよう、RCAプラグをつけたフットSWを持参しましたが、結局リニアは使いませんでした。

 これらの無線用小物類は、写真にあるようなタッパーに納めてスーツケースに入れました。こうしておけば、スーツケースの中でつぶれて壊れることもありませんので安心です(特にヘッドセットはつぶれやすいので)。なお、借り物のFT-100Dはなくすといけませんから、エアークッションでくるんでザック入れて、移動中は常時背負って歩きました。
 この日は最初と言うことで面白かったこともあり、まとまった食事時間もとることなく、パンやバナナを頬張りながら夜更けまで運用しました。翌朝は、JAの夕方から夜にかけての7メガや14メガのパスをねらっての運用です。朝3時過ぎに起きだして運用を再開しました。C4XLは7メガも2エレです。リニアローディングですが、フルサイズに近い威力があり、非常にいいANTであることを実感しました。これで、7メガでも面白いようにJAと交信できました。朝も、パンやバナナを頬張って朝食代わりにしての運用でした。

  タッパーに詰め込んだ小物類

 JAの夜8時(現地は朝7時)過ぎからは14メガに移りJAと交信していましたが、まだまだ14メガでJAと交信できるなぁ、と思っていた朝9時近くになってジョルジェスが迎えに来ました。今日は、地熱発電所の見学です。彼のシャックからは山を越えるか海岸沿いを走るかして1時間近くはかかるとのことです。往きはカーブが少なく時間のかからない山越えのルートを取ることになりました。走ること1時間近くで、地熱発電所に着きました。

 ジョルジェスも前に来たことはあるとは言いながら、所長直々各所を見学させてもらいましたので喜んでいました。所長はプラント屋さんでしたので、パネルになっている地下調査関係の資料を基に私が地下資源関係の説明をしてあげたところ両方から喜ばれました。おまけにお昼も所長のご招待でごちそうになりましたので、ジョルジェスは大変ハッピーなようでした。海岸脇には、温泉が自然湧出する場所が何個所かあり、海水混じりの露天風呂になっているところも見学できました。パネルになっていた温泉の泉質分布図から見ますと、地熱資源の中心は、陸上ではなく、入り江の地下にありそうでした。

 この日はジョルジェスを運転手兼通訳でほぼ丸一日拘束してしまいましたので、会社宛の領収書を切ってもらい、手間賃を別途支払いました。

 余談になりますが、さすがフランスです。発電所長のご招待でごちそうになったお昼は、帰りに立ち寄った米国のまずいまずい肉料理とは比較するのもおこがましいような、それはそれはおいしい魚料理でした。次に行った時に一人でも行けるよう、思わずレストランの写真を撮ってしまいました。帰りは風光明媚な海岸沿いのルートを通って、シャックまで戻りました。

  とっても美味しかったレストラン前にて。FG5BG(右)と私(左)

 さて、一仕事終え、ノート整理やレポート書きを終えると夕方です。JAのオープンも間近ですのでQRVを再開しました。今回は21メガでJAと交信です。JA7JHT伊藤会長とは7メガ、21メガ、18メガ、JR7VHZ局とはJAと交信できた全バンドで交信できました。セントキッツへの移動日となる10月31日は、ジョルジェスが迎えに来てくれたしばらく前までEU相手に24メガで遊んでおしまいとなりました。結局、FGでの総交信数は1,241(CW 1,148、SSB 93)となりました。

 なお、ここでの運用は蚊が多くて大変でした。近くに泉があるので水たまりがあるせいでしょうか。シャックには大きな殺虫スプレーと蚊取り線香が置いてあり、蚊取り線香を2本同時に炊いていましたが、それでも手や足を多数喰われてしまいました。ベッドの上には蚊帳がありましたが、ネットが手足に触れる部分も多いため、寝ている間も蚊取り線香を2本炊いて何とかなりました。なお、シャワーはドラム缶に汲んだ泉の水をバケツで浴びておしまいですが、さっぱりして快適でした。


2.ネビス(V4/JR7HAN:2002年11月2日〜3日)
 さて、次はネビス島(V4)です。FGとJ6については、レンタルシャックがあり、事前に連絡が付いていましたので、盛クラや岩手HAM ML、QRP MLなどに運用の可能性ありと言うことで情報を流すことが出来ていました。ネビス島では11月2日〜3日の土日を過ごす予定になっていました。そこで、FCGネットで一度交信したことのあるV44NEFが丁度ネビス島でしたので、事前にメイルを送り、訪問と運用の可能性を打診していましたが、出発までは結局返事をもらえませんでした。半ばあきらめていたのですが、FGでの運用状況の報告方々大畑さんに電話をかけた際、V44NEFの名前がEarl Francis(アール・フランシス)であることを教えてもらい、電話帳で電話番号を調べてみました(日本からメモを持ってきたはずだったのですが、どうも忘れてきたようで、結局電話で聞く羽目になりました)。この際、大畑さんには、直談判に成功すればV4からQRVの可能性ありとのQSPをMLに流していただくようお願い出来ました。

  V44NEFとアンテナタワー(ピンク色の家が彼の自宅)

 電話帳では、同じ住所に同姓同名の番号が2件ありましたが、11月2日(土)にネビス島に着いてからとにかく電話を掛けてみたところ、いきなり「おまえマイクか?emailで返事を出したが・・・」と言われ驚きました。私の峰行という名前は外人には発音が不可能に近いので、ある米国の知人が勝手にマイク(Mike)と呼んでおり、無線の時はそれを流用しています。とにかく無事V44NEFが捕まりました。聞けば、多忙だったのとPCが故障していて返事を出せなかったとのことで(「蕎麦屋の出前」の言い訳でしょうけど)、お宅の訪問も、無線のゲスト運用も両方OKとのことでした。彼からのemailの返事は、私がFGにいる時に出されたようなのですが、FGでは電話回線がないので私はemailが読めず、また、キッツの宿もなぜか接続がうまくいかず結局emailが数日間読めなかったので、彼からの返事を確認できなかったのでした。

 午後になり、彼が宿まで迎えに来てくれました。彼は、53才で、島では最高級ホテルであるフォーシーズンズ(閑散期でも一人一泊最低US300ドルからとか。繁忙期になるとUS500ドル以下では泊まれないらしい・・・)が所有するクルーザーの船長をしていますが、この土日は休みとのことです。以前は外国航路の船員をしており、長くシンガポールをベースにしていたそうです。日本には一度横浜に入港したことがあると言っていました。子供は5人いるそうですが、既に全員巣立ってしまっており、現在は、奥さんと弟さんの3人暮らしです。子供さんのうち2人は米国海軍にいるそうです。

 余談ですが、J7やJ6では公用語は英語であっても、普段はクレオール語(崩れたフランス語に一部英語がごっちゃになったような言葉)を使っている人が多いためか、英語自体に訛りが強く、何がなんだかよく分からない場合もありましたが、V4では普段から英語を使っているようで、これらの中では一番きれいな英語に感じました。

 これも余談ですが、ネビス島の人口はたったの11,000人ですが、フォーシーズンズの従業員はなんと657人です。家族含めると、島の人口の五分の一から四分の一くらいが同ホテルの関係者と言うことですね。大変な数です。この島は現在は観光が最大の産業で(唯一の、と言うべきでしょうか)、ホテルは他にも多くありましたが、皆いずれも高く、私は最安の宿(それでも朝食別で約US90ドル)にしましたが、電話も直通ではなく設備もボロボロでした。しかし、まぁ、一通りの設備はありますし、エアコンもついていますから、こんなものか、とも思いましたが、それにしても高い・・・

 さらに余談ですが、今回訪問した中ではJ6,J7,V4は全て通貨がEastern Caribbean Dollarで同じです。これは、これらの国々は独立国ではありませすが、人口が小さく経済圏が小さいため、独自の通貨を運営しても大変なので、旧英国領の国々で連携して一つの通貨を運営しているわけです。人口は、J6が約16万人、J7が約7万人、V4が約4万人です。なお、これらの国々では、米ドルも問題なく使えますので(ただし、交換レート的には若干不利なようですが)、短期間の訪問の場合は、無理に換金する必要もないかもしれません。クレジットカードも、よほど小さな店でない限りは普通に使えます。

  クリケットに興じるV44NEF(バットを持っている人)。後ろに見えるのがネビスピーク

 この島は、ほぼ円形をしており、中央に第四紀(地質年代ではもっとも新しい時代で、現代から約200万年前まで。活火山は全てこの時代区分になります)の活火山であるネビスピークがあります。最後の噴火は約三百年前とのことのようです。イメージ的には三宅島を少し大きくした感じです。温泉も湧いており、露天風呂がありました。また、海中にも多数の温泉噴出があり、シュノーケルが出来れば、潜って見ることができるそうです。

 さて、この日の午後は彼に連れられ、彼の職場の人達のクリケットとシーフードBBQにお邪魔させてもらいました。旧英国領だったためか、クリケットが盛んです。これは他の旧英国領の島も同じで、セントルシア(J6)やトリニダード・トバゴ(9Y)でもそうでした。私もやるかと聞かれましたが、ルールもやり方もさっぱり分かりませんので、見学だけにさせてもらいました。飛んできたボールを後ろに打ってもいいようで、相変わらずよく分かりません。

 BBQはシェルフィッシュという、一見カワハギに似た魚ですが、皮膚が六角形の甲羅状になっている鱗のない魚でした。カレー味の詰め物をしてホイル焼きにしていましたが、カワハギと同じ味で非常においしかったです。食事の前後に盛んにビールを勧められましたが、夕方からはJA向けの運用ですので1本だけでガマンしました。

 夕方になり、私がそわそわしているのに彼も気付いたようで、薄暗くなる前に自宅に連れて行ってくれました。彼の家は、見晴らしのいい斜面にあるこぎれいな平屋の家で、20m高のタワーの上にA3Sが乗っています(7メガのDP付き)。ローバンド用にはG5RVがありましたが、これではDXは出来ません。リグはFT990で、CWフィルターは付いているはずとのことでしたが、結局付いていませんでした。彼はCWの運用はほとんど全くしないのです。リニアはドレークのL4-Bがありましたが、前週のWW Phoneの時に米国人グループに急遽貸し出したとのことで、オンオフ制御用のケーブルが切れていました。つなぎ直して使おうか、と彼は言いましたが、JAのパスが既に開いている時刻(22Z)になっていましたので、そのまま100Wで出ることにしました。

  シェルフィッシュのBBQ。とっても美味しかった。

 コールサインは、もう少し時間があればビジター用のV47コールを手配できたのに、とのことでしたが(私が最終的な連絡を取ったのが土曜だったので、間に合わなかったと言うこと)、今回は彼のシャックから、彼の監視の下でのゲスト運用ですので、彼自身のV44NEFかV4/JR7HANのどちらで出てもいいとのことでした。そこで、当然ですが、後者のV4/JR7HANにしました。彼がもう少し早く返事をくれればV47のコールで出られたのに残念です。

 なお、今回彼の自宅の電話番号が分かりましたので、次に行かれる方は先ずは電話で連絡を取った方がよさそうです。必要な方は私までお尋ね下さい。彼は基本的には、来客運用大歓迎のようです。専用の無線室にはベッドもありますので(ただし、現状では物置台になっている)、うまくお願いすれば泊まり込むこともできるかもしれません。ポイントは奥さんに気に入られることでしょう。私は、お土産に持参したきれいな扇の置物が気に入ってもらえたようで、愛想良く食事も出して下さいました。部屋は網戸が完備していますので、蚊におそわれることもなく十分快適に無線を続けることが出来ました。

 さて、運用開始です。この土日は、運悪く、CWバンドでは米国のコンテストをやっており、通常のCW周波数ではとってもJAを探せる状況ではありませんので、先ずは21.185のSSBでCQを出してみました。ただちにJH8BKL川瀬さんから呼ばれましたが、後が続きません。情報を流してあるはずの岩手勢からも呼ばれません。CQ連呼に疲れてしまい、少し上の21.195を聞いてみると毎度おなじみのJA8FCG関さんが強力に入感しています。声を掛けてみると、QRTするとのことでしたので、その周波数を使わせてもらいましたところ、たちまち数十局のJAから呼ばれました。

 しかし、その後が続きません。いくらCQを出してもダメなので、やむなくその周波数でCWをやることにしました。たちまち数十局のJAと交信できましたが、やはりCWフィルターのないリグでのスプリット運用は容易ではありませんでした。そうこうするうちにJAのパスも終わり、Wと遊んでいたら22時近くになりましたので、この日はここで失礼することにしました。アールが宿まで車で送ってくれ、翌朝は8時半に迎えに来てくれることになりました。なお、この日は、FGでは交信できなかったJA7SN金森さんとも交信できました。

 翌11月3日(日)の朝、ホテルで朝食を終えて待っていたところ、ほぼ約束の時間通りに彼が迎えに来てくれました。しかし、帰宅がてら、彼の農場の見回りに行くとのことでしたが、これに思いがけず時間がかかってしまい、JAの夜のパスには間に合いませんでした。

  V44NEFのシャックと今回使用したFT-990とFT-100D(FT-990の上にちょこんと乗っている)

 この日は、JAのパスも終わった後からの運用でしたので、JR7FBR吉田さんからお借りしたFT100Dを使うことにし、アールに頼んで電源へつないでもらいました。FT990は中身はFT1011と同じらしいのですが、電源は外部からDCを供給するようになっています。今回この電源が使えたのはラッキーでした。これで、CWフィルターが使えますから、100Wの運用には大助かりです。これで、現地の午前10時過ぎからお昼過ぎまで、WやEUを相手に、CWやSSBを行ったり来たりしながら遊びました。

 FT100Dは基本的には車載用なのでつまみや表示が小さく、しかも機能の共用が多いため使いにくいという声もありますが、私は普段FT817を使っていますので、つまみの大きさなどは大差なく、使い方も似た部分が多いので、違和感なくすぐに慣れることが出来ました。

 お昼過ぎになり、おいしいスープのお昼を頂いた後、アールが全島一周の観光ツアーに連れて行ってくれました。どうせ地熱地帯を調査するため、翌日車を借り切って個人ツアーをする予定でしたから、渡りに船です。地熱地帯や温泉の場所などをおねだりして連れて行ってもらいました。なお、彼は地熱地帯にはあまり行ったことがないようでしたので、私が事前に調べてあった情報に基づいて近所まで行き、その周辺で彼の知人に尋ねてくれて目的地まで行きました。
 このあたりでは知り合いが尋ねてきたら飲み物を出すのが礼儀のようです。このため、あちこちでドリンクをごちそうになりました。高温多湿の土地柄ですから喉が涸れてしまっては脱水症状になりかねず、命にかかわります。そんなことからこのような習慣が生まれたのでしょう。東南アジアの別の国では、各家の前に飲み水の瓶が置いてあり、誰でも自由に飲んでいい、と言うところもありました。南国ならではの生活の知恵ですね。

 ネビスには、理由は分かりませんが、山羊と羊が沢山います。大半は野生化したものだそうです。なお、南国のため、羊もウールはまとっておらず、丸裸のため、山羊と見分けがつきません。見分け方を教えてもらったところ、尻尾に着目し、尻尾が立っているのが山羊で、尻尾が垂れているのが羊、とのことでした。

 さて、夕方近くになりJAのパスも近づいてきましたので、シャックに戻りQRV再開です。昨日のQRVの翌日ですので、JA局も期待して待っていると思います。そこで、昨日十分運用できなかった21メガのCWを中心に運用することにしました。案の定、今日は21.180でCWのCQを出すとJAからどんどん呼ばれ始めました。すぐにup指定のスプリット運用を始めましたが、FT100Dは受信ノイズも少なくて聞き易く、大変FBでした。この日はコンディションもよかったようで、JR5FGP/QRPとも交信できました。この局は、パイルを打ち破って聞こえてきましたので、よほどANTがいいのだろうと思います。なお、今回の一連の運用で交信できたJAのQRP局は、結局この局だけでした。

 実は、QRP MLには、時々QRZ QRP?を打つから・・・とQSPしてあったのですが、FGではこれを忘れてしまい、V4でもまたこれを忘れてしまいました。後で考えれば、V4が一番条件がよかったようでしたので、この日のQRZ QRPをやらなかったことは大いに悔やまれました。大反省です。

 その後、この日のJAのパスが終わる直前に、リグをお借りしたJR7FBR吉田さんと無事交信できました。1時間以上も呼び続けてやっと交信できたとのことでしたが、ご自分のリグと無事交信できたわけです。私もホッとしました。JAの朝9時過ぎ(現地の20時過ぎ)にはJAとのパスも終わりましたので、長居は無用と思い、ここでV4での運用は終わりとしました。合計交信局数は441(CW 362、SSB 79)でした。

  約1kmほど離れた場所から見たV44NEFのアンテナ。タワーがよく見える。なだらかな斜面の絶好のロケーションであることが分かる。向こうに見える茶色い山は海を隔てたキッツ島。

 V4のアマチュア無線局は必ずしも多くはないようですが、皆知り合いのようで、アールは写真の通りの体格なのでタワーには自分では登らず、ANTいじりが好きなローカル局2名がANT作業をしてくれる、とのことでした。なお、サフィックスの最初のNはネビス島を、Kはキッツ島を以前は表していたそうですが、免許の担当官が変わった後は、NでもKでもないサフィックスの発行も始まったそうで、訳が分からなくなった、とアールは言っていました。

 いずれにせよ、今回のV4からの運用に関しては、突然の訪問を快く受け入れてくれたアールには感謝の言葉もありません。日本からの来客がまたあれば歓待したいと言っていました。彼の場合、お金は受け取らないと思いますので、行かれる方は、島では需要の多い2m関係のリグ(ハンディ機とか、リピータ対応の車載用リグなど)をプレゼントしてはどうかと思います。カリブの島々は2mのリピータでつながっており、非常時の貴重な通信手段になっているようです。私が次回お邪魔する機会があれば、FT990用のCWフィルターをプレゼント代わりに持参する約束になっていますが、果たして実現するのでしょうか??

 なお、彼(V44NEF)は21.365のLETネットに頻繁にチェックインしてるそうですから、聞こえていましたら、是非声をかけてあげてください。私の岩手の設備では、届くかどうかぎりぎりです・・・


  ネビス島のピニーズビーチ。白砂の快適なビーチ。ここの少し南側(手前側)では、海底から温泉が湧出しているのが多数見える。向こうに見えるのはキッツ島


3.セントルシア(J68RN:2002年11月8日〜10日)
 さて、最後はセントルシア(J6)です。ここもお邪魔したのはDXシャックのレンタルシャックとして紹介されているJ69Bバーナード・トーマス氏のお宅です。同氏は現在62才で、ラム酒などを作るセントルシア最大の酒造会社の営業部長をしており、かなり多忙なようです。FAXを送ってもなかなか返事がなく、やむなく、会社と自宅へ何度も電話をしてやっと確認がとれました。それでも、次の電話の時には違う日にちを言い出したりで、こちらも冷や冷やしました。これは後で分かったことなのですが、私の訪問の翌週にJA7SGV鈴木さんが彼のレンタルシャックからQRVする予定があり、同じ日本人のしかも同じ7エリアですので、多忙な彼は少なからず混乱していたのでしょう。彼の場合は、FG5BGと違い、emailだけでは不安ですので、直前まで何度も電話で確認する必要があります。

   Auberge Seraphine。Aubergeというだけあって料理は大変よかった

 なお、彼のシャックには、11月8日(金)の夕方から11月10日(日)の午後までの2泊しましたが、セントルシア自体には11月5日(火)の夕方に入っていました。その間、彼に紹介してもらったホテル(Auberge Seraphine)にいましたが、役所や空港からは5分程度と近く便利がいいだけではなく、入り江に面した瀟洒で小綺麗なホテルで大変居心地のいいところでした。おまけに彼の会社から予約を入れてもらったことから10%割引になっており大いに助かりました。

 なお、セントルシアに入った日には、彼が空港まで出迎えてくることになっていましたが、私の便が2時間以上も遅れたため、多忙な彼は来ることが出来なかったようでした。余談ですが、LIATはLeaving Islands Any Timeの略(適当な時刻に出発する、あるいは、いつ出発するのかよくわからん、と言う意味でしょうか)だと言われているそうで、出発時刻が当てにならないので有名だそうです。

 私の場合、一旦ネビスからアンティグア(V2)で一旦乗り換えましたが、乗り換え後の便が遅れたのでまだよかったのですが、これが最初の便が遅れたらどうなっていたのかと思いました。アンティグアでの乗り換えは、グアデループからキッツに行くときにもありましたが、この時もアンティグアからの乗り継ぎ便が2時間近く遅れました。しかし、まぁ、7フライトのうち、5フライトはほぼ定刻に飛んだのですから、ヨシとしなければならないのかな、と思っています。

 アンティグアからセントルシアまでのフライトは約1時間でしたので、LIATではありましたが、ツインオッターのような小型の飛行機ではなく、同じデハビランドのDash 8(40人から60人乗り。引き込み脚で、与圧あり)でした。アンティグアは重要なハブになっているようで、直行便のない島々の間は、アンティグア乗り換えが多くなるようです。

  ネビスからアンティグアに飛んだときのDash8

 なお、またまた余談になりますが、航空会社名をもじった皮肉には、イタリアのALITALIAがAlways Late In Take-off, Always Late In Arrivalの略(いつも出発が遅れ、到着もいつも遅れる・・・)、ベルギーのSABENAがSuch A Bad Experience Never Again(こんなひどいめにあうのはもういやだ!)の略、と言うのがあります。このためかどうか知りませんが、ベルギーのナショナルフラッグであったはずのSABENAは倒産して消滅してしまいました。


   J68RNのライセンス証明書(ただの領収書)

 さて、J6でのライセンスの取得は非常に簡単で、事前にJ69Bに私の米国免許の写しを送付してあり、希望のコールサインを出してありました(J68HNまたはJ68RNを希望)。しかし、彼も多忙なのか何なのか分かりませんが、私がセントルシアに着いた翌日になってようやくライセンスオフィス(National Telecommunications Regulatory Commission; NTRC)に行ってくれたようです(本人の免許の更新もあるような話でした)。後は私がライセンスオフィスに行って手数料を払えば終わりです。11月8日(金)の午後、仕事を終えた後、バーナードに教えてもらったNTRCのオフィスに行き(目印はAira Simmons School。この裏にある)、手数料(私の場合実質2日間だけなのでUS10ドルだけ)を払い、その領収書にコールサイン(今回はJ68RN)を記入してもらいOKとなりました。

 短期滞在者へのコールの発行は、いちいち過去の発行との重複の有無は調べないようです。出国してしまったらそれでおしまいだから、とのことのようですので。なお、今回ライセンスオフィスの住所、担当者が分かりましたので、今後行かれる方は、ライセンスに関しては、バーナードを通さず、自分で直接書類を郵送した方がよさそうです。私が手数料を払いに行った時にも、WW CWの時にでも来るのであろうとおぼしきJA局の申請書類の航空便が置いてありました。

 さて、J69Bのシャックに戻りましょう。彼の自宅は、セントルシアの首都カストリーズの背後にそびえる高台の上にあり、北から西方向は遮るものは何もない、絶好のロケーションに住んでいます。11月8日(金)の午後にホテルをチェックアウトして待っていると、彼が迎えに来てくれました。奥さんと娘さんも一緒です。途中でスーパーマーケットで食料を調達して、彼の自宅につきました。買った物は、パン、バナナ、リンゴ、水、ジュースです。FG5BGの所もここも冷蔵庫があるので安心です。両方にはコーヒーメーカーもありますから、お湯も沸かせます(私はコーヒーを飲まないので紅茶を入れました)。

 FG5BGの所は、完全な別宅ですので、食事は自分で何とかするか、外食に行くしかないのですが、ここは、地下室がレンタルシャック(元は息子さんの部屋)で、上の家にJ69Bとそのご家族が住んでいますので、朝食を出してもらえました。なお、息子さんは二人いますが、一人は家を出て働いており、家にいるのは一人だけです。このためか、地下の部屋はきれいにしてありましたが、がらんとしていました。専用のトイレとシャワーもあり便利です。ただしシャワーは水しか出ませんが(気温が高いのでむしろこの方がさっぱりするくらいです)。

  J69Bと彼のシャック。お気に入りはTS-830Sとのこと。

 彼は、かなりのお金持ちのようで、地元のヨットクラブのメンバーでもあります。土曜のお昼は、彼のご招待でヨットクラブのクラブハウスへ食べに行きました。ヨットクラブのメンバーは100名ほどで、地元の名士ばかりとクラブハウスのお姉さんが言っていました。

 彼は沢山のリグを持っていますが、お気に入りはTS830Sだそうです。そのほか、TS940S、FT767GXがあり、リニアはAlfa 76Aともう1台アルファを持っています。しかしながら、TS940SはCWはOKですが、USBがダメ、一方、FT767GXはダイヤルが廻らないので周波数の変更はハンドマイクのup/downキーで行わなければならない上、CWフィルターがない、と言ったように問題がありました。

 彼は、リニアは部品があれば自分で直しているそうですが、リグまでは直すことが出来ない上、アメリカに修理に出すのもお金がかかるため、なかなか直せない、とこぼしていました。一度修理に出せばUS500〜600ドルはかかる、とのことで、これだけあれば日本で程度のいい中古リグが買えるね、と話していました。

 私の場合は、どうしてもCW中心の運用になりますし、スプリットの運用になりますので、ここでもJR7FBR吉田さんからお借りしたFT-100Dを使うことにしました。彼からはリニアを使ったら、と言われましたが、FT-100Dのリレーがアルファのリニアをオンオフできるほどの容量があるかどうか自信がありませんでしたので、ここでも使いませんでした。従って、今回の一連の運用は、全て100Wと言うことになりました。

 ANTは、高さが10mほどのタワー上にV44NEFと同じA3S(40m用DP付き)が乗っていますが、シャックの脇にモズレーのTA34(4エレトライバンド八木)が、高さ3mほどに固定されていました。JA向けには、こちらの方がいいと言うことでしたので、今回はこのTA34を使用しましたが、方位が北から若干東に向いているようでしたので、必ずしもJAの方向を向いてはいないようでした。他のANTは、40/80m共用のワイヤー逆VとWARCバンド用ワイヤー逆Vがありました。なお、彼は、タワーをクランクアップにしてもっと高くし、force12のビームに乗せ変えたいと思っているとのことでした。

 さて、現地の金曜日夕方から運用を開始しました。日本の土曜朝からのJIDX Phoneに出るつもりでしたので、その前はCWでJAサービス、ということで、21:44Zに21.010でCQを出すと、さっそくJA1SLS局から呼ばれました。すでにJAがオープンしています。開始後10分もしないちにJA7JHT伊藤会長とも交信できました。その後、JA7EU、JA7SN、JA7MFL各局とも交信できました。

  今回使用したTA-34。低いように見えるが、すぐ下は、絶壁で下記の写真のロケーションなので飛びは抜群。
  強いて難を言えば、アンテナの固定方向がJAよりは若干東向きなこと。


   J69Bの自宅からの眺め。ほぼJA方向を見ている。遮るものは何もない絶好のロケーション

 まだまだCWでJAから呼ばれていましたが、コンテスト開始の23Zになりましたので、予定通り、21.180のSSBにQSYしましたところ、待ちかまえていたように、JA7SN、JA7EU、JA7JHT各局からコールされました。この目的は、QSLマネジャーをしてくださっているJM7MFB大畑さんと交信するために周波数を確保すること。さっそく待機していた大畑さんと交信しようとしましたが、なにやら向こうでは「国内のQRMがあってきびしい」と言っているとのQSPが伊藤会長からありました。ところが、このとき「きびしい・・・」とか何とか言っているのが当方にもかすかに聞こえてきましたので、気合いを入れて呼んでみるよう伝言しました。かすかにではありますが、JM7MFBがコールを始めたのがはっきり受信できました。こちらから5208を送ったところ、大畑さんも了解でき、4403をもらって無事交信に成功しました。

 JIDXコンテストの方は結局21メガでの35交信だけでしたが、そのうちの最後の3局はランニング局を呼びに回ったものでした。呼ばれた方は、まずは、弱い信号の日本人に呼ばれておや、と思い、次にZone 8で驚いたり、喜んだりだったようでした。

 その後は、CWを中心に運用しました。11月9月(土)朝には、まだ暗いうちから起きて7メガと10メガでCQ JAを連発しましたが、全くダメでした。その夕方(JAは11月10日(日)の朝)のJAのパスは多数のJAと21メガのCWで交信できました。このとき、初めて、忘れていたQRZ QRP?をやったのですが、状態がいまいちだったようで、多数のQRP局が呼んでくれているのが聞こえるのですが、コールサインを確認できるまでに至らず、残念ながら交信できませんでした。

 翌日曜は午後からトリニダッド(9Y)への移動ですので、この日は早めに休み、翌朝も無理に早起きはせず体調の維持に努めました。夜明け頃起き出し、再び7メガや10メガでCQ JAを連発しましたが、全くダメで、やむなく適当にEUやWを相手に遊んだ後、J69Bのご家族に朝食をごちそうになりました。結局、J6では7メガ、10メガでは全くJAと交信できませんでした。その後、持参のPCに入っている、私のシャックや家族の写真、タイやチベットの写真、FGやV4の写真などを見せるなどした後、EUやWと遊んで、現地の16時頃(20Z頃)にQRTし、今回の一連のQRVは終わりになりました。結局、J6ではJIDXコンテストでの35交信を含んで1,286交信(CW 1,186、SSB 104)でした。

  今回使用したFT-100D(TS−940の上にちょこんと乗っています)


4.最後に余談の余談
 カリブ地域はアメリカン航空のネットワークが充実していますので、今回は、成田(NRT)〜ニューヨーク(JFK)〜サンファン(SJU)〜ドミニカ(DOM)、トリニダッド(POS)〜マイアミ(MIA)〜ワシントンDC(DCA)〜ニューヨーク(JFK)〜成田(NRT)をアメリカン航空にしました(島々の間はLIATなどのローカル便を利用)。最後におまけとして、これに絡んだ余談の余談などをいくつかご紹介します。笑い話の種にでもどうぞ。

@同時多発テロ以降初めて米国に行きましたが、米国国内のセキュリティチェックは格段に厳しくなっています。ゲート入口での通常のチェック(これも以前よりはきちんとやっている)以外にも、アメリカン航空独自で抜き取り検査を行っており、外国人の私はほとんど毎回チェックを受けました。この時は、靴を脱ぎ(靴の中を調べられる)、金属物は身体から全て外して(ポケットに入れた鍵や小銭も全部出す)股を広げ、両手を水平に伸ばして立ち、磁気センサーの棒で体中をなで回されます。また、持ち込み荷物も全部開けられ、ノートPCは個別に検査されます(通電させられた場合もありました)。なお、FBRさんからお借りしたFT-100Dは、なくすといけないのでザックに詰めて背負っていましたが、聞かれたときには「Radioだ」と答えただけでOKになりました。このように厳重な検査です。このため、ゲートには早めに行っていないと乗り遅れかねないことになります。ご注意を!!

Aアメリカン航空だけのことかもしれませんが、米国内線や近隣国への国際線は、2時間を超えるフライトであっても機内食が出なくなったようです。例えば、ニューヨークからサンファンは約3時間、トリニダッド(9Y)のポートオブスペインからマイアミは約2時間、マイアミからワシントンDCも約2時間で、以前なら確実に機内食が出たはずだったのですが、結局飲み物とお菓子しか出ず、機内食を当てにして食事をとらなかった私はひもじい思いをすることになってしまいました。ザックに入れた非常用のカロリーメイトがこんなに役立ったことはありませんでした。価格競争のあおりを受けてサービスが低下したのでしょうか??? 結局、機内食が出たのは日本/米国の長距離国際線だけでした。皆様もご注意を!!

B11月12日(火)は、トリニダッドからマイアミ経由でワシントンDCまでの移動でした。このため、マイアミで米国の入国手続をしましたが、これが思いの外時間がかかり、あやうくワシントンへの連絡便に乗り損ねるところでした。これは、マイアミには中南米各国からの便が集中して到着し、しかも乗り継ぎの待ち時間が少なくなるよう、ほぼ一斉に到着し、ほぼ一斉に乗り継ぎ便が出発するようになっており、入国審査場に一気に多量の人があふれることになるからです。中南米の人々で英語のうまくない人や、ビザやパスポートに不備のある人などなどが少なからずいて、サンフランシスコやニューヨークでの入国審査のようにテキパキと運びません。数十分間列にならびっぱなしでもさっぱり進まず、さすがの私もかなりあせりました。幸い、米国人の列が早めに空いたので、そちらに回るよう指示され、何とかなりました。これなら、最初から、外国人用の列ではなく、米国人用の列に並んでおけばよかったと思いました。その後、荷物を拾ってから税関審査を受け(ここも長蛇の列)、その出口で連絡便の係の人に荷物を預け、乗り継ぎ便のチェックインもせずにとにかくゲートまで一直線で走りに走り(空港がでかいので遠い!!)、ゲートで搭乗券を発券してもらってなんとか連絡便に滑り込みました。皆さんもご注意を!!

C帰国後、QSLマネジャーのJM7MFB大畑さんから、「今回のQSLがDXCCに有効になるよう、関係書類は送ってあるんだろうね」とプレッシャーを掛けられました。ダイレクト請求をしてきた人の多くが、「ニューをありがとう」とか「バンドニューでした」と書いているようです。せっかく私のQSLでDXCCを申請しても、必要書類が届いていないので認められない、と言うことになったらQSLマネジャーとしても申し訳ない、と言うことのようです。そこで、重い腰を上げ、ARRLのDXCC担当者にemailで確認してみました。すぐに返事が来ましたが、「今回の運用に関しては特に書類は送らなくて結構」とのことで、拍子抜けしました。米国から見てカリブ(特に今回運用したFG、V4、J6のような所)は、日本から見た小笠原かグアムのようなものなのでしょうから、これらのエンティティからの運用などめずらしくはないから、と言うことのようです。

Dカリブへ行くときに役立つホームページのURL:
DXシャック http://www.qth.com/dxshack/
 →FG、J6のレンタルシャック情報
DX Holiday http://www.dxholiday.com/
 →DXでの運用可能場所情報やレンタルシャック批評など
LIAT http://www.liat.com/
 →カリブ地域のフライト情報(カリブ以外のフライトも接続を含めて調べられます)
Where to Stay http://www.wheretostay.com/
 →カリブ地域の宿情報

では。 de JR7HAN/1 花野峰行


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