KX-1関係

 KX1は移動運用に最適のリグです。私も最近の移動運用では、KX1をメインに使っています。
 私がKX1に関して感じている点は以下の通りです。

  1. セットノイズが非常に少ないので大変聞きやすい。
  2. 受信時消費電流が少ない(約40mA>>KXB3080装着後は約45mA(3.5メガは約65mA))ので、私の太陽電池パネル(定格250mA、晴天時の実測で200mA前後、曇天で50mA程度)であれば、雨天時でない限り、受信中にバッテリーのフローティング充電が出来る。
  3. 送信時消費電流も必要最小限(フルパワー(3W)送信時で1A以下)なので、バッテリーの持ちがいい。
  4. DDS VFOでありドリフトが起こらないため、電源投入直後から使用できる。
  5. 自動チューナー内蔵であり、RFMDとのコンビーネーションが非常によい。
  6. ケースの平たい面につまみ類があるので、移動運用の時使いやすい。
  7. 2信号特性が意外とよい。FT-817よりよい気がする。
  8. AGCの効きはK1よりはよいので、よほど強力な局でない限り、受信立ち上がりに違和感を感じない。
  9. 7/10/14メガの3バンド以外に、3.5メガが欲しくなる時がある(特に夕方など)。>>3.5メガにも対応するKXB3080が発売になり、早速取り付けました(2006年5月5日)。


 KX1の製作過程は、国内での販売元であるEDC社のホームページJL3AMKさんのホームページに写真入りで詳述されています。私も製作段階では大変参考になりました。この製作プロセスを成功に導く鍵は事前の部品仕分けとのことです。特に、毎日少しずつ製作を進める場合などは、部品探しの時間の削減や付け間違いを回避するためには重要です。
 ここでは、製作前に行った部品仕分けの状況と、移動運用の際、KX1を痛めないよう用意した収納ケースをご紹介しましょう。


KX-SP2(自家製外付けオプション)(2006年11月16日追記)

KX1を屋外で使っていると、時々ですがスピーカで聞きたくなることがあります。また、ギャラリーの方にも同時にお聞かせしたい場合もあります。KX1のオーディオ出力はイアフォン(ヘッドフォン)専用で、スピーカを鳴らすほどのパワーはありません。そこで、アンプ内蔵の外付けスピーカを作ってみました。なお、KX−SP1はJL1KRA中島さんが先に作られたものですが、アンプは内蔵していないので、ここでは型番を変えてみましたHi


KXSP2のブロックダイアグラム:

LM380Nのアンプ内蔵です。アンプがないと十分な音量にはなりません。

接続は、KX1のイアフォン端子にKXSP2の入力用プラグを差し込みます。イアフォン用出力は、アンプと並列になっており、切り替えにはしていません。そのため、KX1の出力レベルそのままです。

電源は、電源ケーブルが1本しかない場合に備えて、KX1側への電源出力も可能なケーブル(DCプラグ2.5)を出しています。



ケースは、千石電商で買ったプラケースですが、メーカーと品番を控えるのを忘れてしまいました(タカチではない、地方ではあまり聞いたことのないメーカーのものです)。

正面のつまみはアンプの音量調節用VR。

ミニステレオのオスはKX1のイアフォン端子に差し込む入力ライン。メス(中継)は、イアフォン(またはヘッドフォン)をつなぐための出力(ただし、アンプ増幅されていない、KX1の出力そのままなので、イアフォンの音量調節はKX1のAF出力VRで行う)。

赤黒の電源ケーブルは、KX1へ電源を送る必要がある場合の物(DCプラグ2.5)。電源入力は、ケース右側にあります(赤黒のケーブルが出ているところのすぐ上)。




内部です。スピーカーがギリギリ入るサイズのケースを選んだのですが、高さが若干足りず、スピーカーのマグネット部のあたる部分を丸くカットしました。ただし、ケースの全高には納まっていますので、出っ張りはありません。

アンプに386ではなく380を選んだのは、JA9TTT加藤さんに頂いた物がまだいくつか残っていたのと、音がよいこと。386は、小信号時、帰還に伴うノイズ(ハム音みたいなノイズ)が気になる場合がありますが、380だとこのノイズはほとんど気になりません。加藤さんが380を勧めて下さった理由が分かります。




KXSP2実戦中です。大きさが分かると思います。




同上。

この日(2006年11月5日)は、市川市野鳥観察園に移動しました。

電源は3.2Ahバッテリ+太陽電池パネル(定格250mA)。パドルはGHDのミニパドル(以前はミズホの製品だったものが移管された物)。パドルの下の鉄板は、パドルの下に貼った磁石でパドルを固定するための物(A4サイズ)。ログはB5サイズに手書きです。

楽に聞こえる局はスピーカーで受信し、弱い局の場合はイアフォンで聞きました。イアフォンで聞いているときも、スピーカーから弱く音を流していたら、犬の散歩のおじさんが寄ってきました。昔無線をしていたとのことで、無線談義でしばらく盛り上がりました。集合住宅にお住まいなので無線はとうに忘れていたそうですが、こんな遊び方もあるのかと喜んでおられました。




この日のアンテナは5.4m長グラス竿で架設したRFMD-S。四国から帰るフェリーの上のJP6VCH松木さんとも交信できました。でも、ちょっと空電ノイズが多かったですね。竿は倒した自転車のハンドルに固定しました。


KXB3080の組み込み

オプションのKXB30を組み込むと10メガも運用できるようになりましたが、上記のように、夕方などに3.5メガも運用したいという気持ちがありました。最近になり3.5メガと10メガが使用可能になるKXB3080が発売になりましたので、早速手に入れて組み込んでみました(2006年05月05日)。これは、KXB30を取り外して置き換えるほか、他の部品も数個入れ替える必要があります。組み込みはマニュアルを見ながらやれば問題なくできるのですが、注意点がいくつかありますので参考まで列記しておきます。

  1. 80mのenable:組み立てマニュアルにはこの方法がきちんと書かれていません。メニューの中に出てくるかと思ったら、メニュー自体は以前のままでした。さて困ったと思った時、ふとCPUに付属の説明書を読んでみると、メニューの中のb30から入って2(=RITボタン)を押すとb80のメニュー行けるように書いてありました。その通りやってみたところ、これがビンゴでした。
  2. 日本語マニュアルのミスプリ:KXB3080を組み込んだ後の確認作業で、D点の電圧の確認の内、40mの時の確認電圧が、英語マニュアルとは逆になっています。ここは、英語マニュアルが正しいようで、実際そのように電圧が観測されました。最初、作り間違いがあるのかと何度も確認する等しましたが、CPUに直結のポイントなので、プログラムの間違いかマニュアルの間違いしかないと思い、英文のマニュアルを読み直してみました。結果、その通りの電圧が観測されましたし、送受信動作等も問題ないので日本語マニュアルのミスプリと結論できました。これで半日ほど時間を食ってしまいましたHi
  3. L3の巻き直し:私のロットが発送になった後でこれに関するerrataが出されたようでした(JL3AMKさん、情報TKS!)。エレクラフトのホームページに関連記事が出ています(errataBuilder's Alert)。この巻き換えをやっておかないと3.5メガで送信したときにL3が過熱するそうです。L3は終段のチョークコイルですが、当初設計より低い3.5メガで送信する場合、このチョークの阻止インピーダンス不足になってしまうのでしょう。早めに気付いて助かりました(再度、JL3AMKさんVY TKS!!)。

で、組み上げた後の状況と感想は以下の通りですが、常置場所には3.5メガのアンテナがないので今のところ実戦テストは7、10、14だけです。

  1. 7メガの受信感度は落ちていない(マニュアルには感度は上がると書いてありますが、感度が上がったとも感じない・・・)。XG1の1μVもはっきりと聞こえる(ただし、FT-1000MPでこの1μVを聞くときよりはか弱い聞こえ方ですが)。他のバンドもかなり弱い局までくっきり聞こえるのは変わっていません。
  2. 受信時の消費電流がちょっと増えました。以前は約40mAだったのが、45mAになりました。なお、3.5メガは約65mA流れます。コイルの切り替え用リレーがラッチング型ではないからなのでしょうか??
  3. 送信出力がちょっと減った。私のは、3.5、7、10で3Wで、14メガは2.5Wになりました。これは、7と10、14で約0.5W減っています。L2の結合状況を色々変えてみましたが(リンクコイルを縮めて寄せた)、修正できる範囲が少ないためこんなところでした。まぁ、実用上問題ない出力ですのでこれ以上気にしないことにしました。なお、効率の低下の有無については、終段の電流を測っていないので何とも言えませんが、今度低い値の抵抗でも買ってきて調べてみようと思っています(抵抗両端の電位差から消費電流を推定する・・・1Ωくらいの1%級の抵抗が安く手に入らないかなぁ・・・です)。

以上が速報です。KXAT1は3.5メガでもそこそこ使えるはず、とマニュアルに書いてありますので、今度、RFMDを3.5メガで整合できるかどうか試す予定です。これがうまく行けば、3.5から14メガまで、KX1とRFMDだけで運用できるのでたいへん便利になりますね。楽しみです(2006年5月5日記載)。

★追記★G5RV変形アンテナ(RFMD)を3.5メガで整合できるかどうか試してみました。RFMDオリジナルの状態ではSWRは9ほど(MFJ-269の読み)ですが、KX1内蔵チューナ(KX1T1オリジナル状態)ではSWR約3まで落とすことが出来ました。パワーは一応2W出ますので、不十分ながらも一応使えるかな、と言うところです。KXAT1の一番巻き数の多いコイルは、あと数回巻き足すことが出来そうですので(4〜5回が限界かな?)、いずれトライしてみる予定です(2006年6月10日追記)。→コイル巻き直しをせずに対処するものぐさ方法を、後日、下記のように試してみましたHi

★追記(その2)★G5RV変形アンテナ(RFMD)を3.5メガで使う際、KXAT1を改造(コイルの巻き直しとか)をせずに済む方法を考えてみました。MFJ-269で読み取った値をよく見てみると、3.501MHzでSWR=9.4、Rs=10、Xs=45でした。以前もRFMD-Sをテストした際、KX1のオートチューナ(KXAT1)は、Rsが低すぎるとうまく整合できないようで、結局、1:4ステップアップバランでインピーダンスを引き上げてやってうまく行ったことを思い出しました。今回もRsが低いのがうまく整合できない一番の要因ではと思われましたので、一番簡単な1:4ステップアップトランスをKX1にリボンフィーダをつなぎ込むところに挟み込んでみました。トランスは、FT-82-77に屋内電話配線用の平行ビニール線を8回巻いたもので、巻き数比1:2でインピーダンス比が1:4の、一番簡単なものです。で、結果は上々で、3.5メガでもKX1内蔵チューナ(KXAT1オリジナル状態)で1.0〜1.1に整合できるようになりました。他のバンド(7、10、14)も問題なく1.1から1.3で整合できますから、このトランスは入れっぱなしで何の問題もありません。簡単ですが、実用的な対処方法ではないかと思います(2006年10月8日追記)。★1:4ステップアップトランスの写真をRFMDのページに載せました(2006年10月15日追記)★

部品の取り外し
この改造ではオリジナルの部品を何個か取り替えなければなりません。この取り外しがうまくできないと、基板が汚くなってしまいます。私は、「はんだシュッ太郎」を使いましたが、簡単に、きれいに取り外すことが出来ました。ご参考まで。


1.KX1持ち運び用ケース

KX1は移動運用に最適のリグです。メインダイヤルやVRのつまみが出っ張っていますので、ザックの中でこれらが折れてしまったり、無理な力が掛かってVRやエンコーダーが傷んでしまったりしては元も子もありません。そこで、これらが傷まないようにするためのケースを作ってみました。


ケースは、ダイソーで売っている食品用タッパー(P-4b)です。もちろん100円です。助かりますね。単三電池は大きさの比較用です。

写真でははっきり見えませんが、フタには2mmの錐で穴を2個開けてあります。これは、フタのしまりをよくするためと、例えば、飛行機の貨物室のような低気圧の場所でフタがはじけ飛ぶのを防ぐためです(タッパーのフタが密閉状態だと、貨物室の気圧よりタッパー内の気圧が高いため、何かのショックでフタがはじけ飛ぶおそれがあります)。元々このケースは耐候性を考えていません(ザック等に入れて運ぶのを前提に考えています)から、水ぬれの心配がある時は、ビニール袋にでも入れればいいと考えています。


蓋を取ったところ。

イヤフォンの入れ方に注意してください。狭いスペースをうまく利用しているつもりです。

クッションには、ダイソーで売っていた食器洗いスポンジ(2個セットで100円)を適当にカットして使っています。フタへは両面テープで貼り付けています。もちろん、貼り付けた場所はスイッチ類に掛からない場所を選びました。

KX1がケースに張り付く部分は、梱包材(いわゆるプチプチ)をカットして両面テープで貼ってクッションにしています。


イアフォンとパドル押さえのクッションを取ったところです。



中に入れた小物を全部取り出したところです。

白いケーブルはEIAJ#2プラグ(FT-817用電源プラグ)とDC2.5プラグ(KX1はこれが合う)との変換ケーブルです。私の場合、12V系はEIAJ#2に統一していますので、このような変換ケーブルをKX1用に用意しておけば、どの電源でもOKです。

アンテナ接続は、BNC/RCA変換コネクタとRCA/鰐口変換を入れてあります。これを使えば、最悪、電線が2本あれば、内蔵チューナーで運用できます。


2.KX1製作前の部品仕分けなど


さぁ、仕分け開始です。マニュアルは英語だけ買いました(というか、日本語版を買いませんでした、と書くべきですね)。


AADEのLCメーターUを使って、固定インダクターの値を確認しながら仕分けしているところです。組み立てた後で疑問に思うよりは、仕分けの段階で値の確認をしておくのが近道です。

もちろん、抵抗とコンデンサーも全て値を確認した上で仕分けしました。

こういった部品分類のような辛気くさい(?)作業の間に聞く音楽はモーツァルトに限りますね。ちなみに、私は、庭の草むしりの時もモーツァルトを聴いています。心なしか疲れ方が少なくて済むようです(気のせいでしょうが)。


仕分け完了したところです。沢山あるようで、そんなに多くないというか・・・ でも少なくない量であることは確かですね。


ダイソーで売っていた「セクションケース16分割(化粧プラ6」です。部品分類に大変便利ですが、最近見かけませんね。残念です。

数の多いコンデンサは台紙に貼らず、こちらに分類してまとめました。


コンデンサとRFCです。値の順に台紙に貼り、併せて部品番号も書いておきます。こうしておくと、毎日数個ずつしか組み立てを進められない時でも短時間に間違わずに必要な部品が探せます。

台紙に貼り付けたのは、毎晩片付けるとき、コンパクトに出来るからです(残った台紙を重ねてファイルにはさんでおけばいい)。広げっぱなしでいい場合は、発泡スチロールの台に挿しておく(立てておく)のが、仕分け作業が早くて楽ですね。


こちらは抵抗です。同様に、値の順に並べて台紙に貼り、部品番号を入れてあります。台紙へは、セロテープで片側の足を貼り付けました。


製作を開始したところです。この日はここまで。

キット製作のこつは、一気に沢山やろうとせず、15分ずつでもいいから、毎日続けることですね。


オリジナルの状態の基板がほぼ完成です。この段階で十分確認と調整を行いました。

普段は1mmのハンダを使っているのですが、エレクラフトのキットはパターンが細いので、0.5mmのハンダを使いました。


10メガオプションを取り付けたところです。妙なワイヤの引き回し等あるため、ちょっとやっかいですね。

ということで、オプション(10メガ、自動チューナー、パドル)も無事に完成し、移動運用で大活躍してくれています。


トップページに戻る